Archive for 2月, 2008

2008/02/24

ゾロ in 『アッコにおまかせ!』

みのもんたが声優に挑戦する今度の劇場版『ONE PIECE』の会見の模様を伝える。
 
 ↓
 
その会場にいたゾロ役の中井和哉は『おまかせ!』のナレーション担当。
(自分の映像に自ら解説)
 
 ↓
 
ナレーションはいつも放送中に生で付けている、ということで、スタジオから和田アキ子が呼びかけて、しばらく中井との生やり取り。
 
 
・・・という、ちょっと楽しい展開があった。アッコさんのリクエストでゾロのセリフも演じてくれた。『ONE PIECE』放送の数時間後に生“ゾロ”が!しかも他局!観ててヨカッタなあ。
 
オタク系報道では、なにかと悪評高い番組だけどね!
 
 

2008/02/11

プレスコがね、っていう話

プレ・スコアリング、略してプレスコと呼ばれる方式がある。
ざっくり説明すると、音声やBGMなどを先に用意しておいて、それを素材とし後からそれに合わせて映像を作るという作り方のこと。
 
アニメの場合なら、セリフを先に収録しておいて、それに合うように作画をする、といった順番になる。海外の、特にディズニーアニメなんかは昔から基本的にこの方式で作られているが、日本では先ず絵のほうを作って、それにセリフを付けるアフター・レコーディング、つまりアフレコが一般的で、なにか明確な意図がある場合以外でプレスコを採用することは滅多にない、特殊なものという扱いだ。(何故、そういう状況なのかは割愛)
 
 
そこでふたつの作品のハナシ。
 
 
アニメ『ギャグマンガ日和』では先ず、脚本、というものを用意する手間を省き、声優さんを集めて原作マンガを渡し、そこで各々担当のキャラのセリフを、その場で読みながら掛け合いをしてもらう、という形で音声を収録。加えて、後から編集で、セリフの合間、合間をカットすることにより、普通の人間の呼吸ではあり得ないテンポにする、という加工もして、それを元に作画をする、という作り方だったそうだ。
 
ギャグマンガというジャンルだからこそできたアクロバットだったかもしれないが、おかげで独特のリズムのある映像が出来上がっている。
 
 
続いて、『ハヤテのごとく!』でも大っぴらにネタにされてたけど今のテレビアニメではほとんどの場合、作画が間に合わずに、ありあわせの原図や絵コンテの絵を撮影したものや、タイミングだけが分かるような映像を急場しのぎで用意して、それを見ながらセリフを収録、という、言ってしまえばとても良好とは言えない状況にある。
 
だが『モノノ怪』というアニメでは、やはり同じような状況にあって、そこを逆手に取り、既に音声素材があるんだから、ということでそれを聞いて、口パクや微妙な演技のニュアンスなどを作画することが“できた”という。結果的には作画のほうが後、という順番にはなっても、過酷なスケジュールゆえにそうなってるわけなので、通常ならばそんな手間はかけない、かけられない、というところを、それで済まさなかったわけである。
 
 
重要なのは、この2作品で取られた方法が、どちらも、“スケジュールの無さ”に端を発し行われている、ということだ。『RED GARDEN』や『魔法少女隊アルス』でのプレスコやアクレコ(これは『アルス』での造語)とは動機も意味もまるで違う、ということだ。
 
 
状況の悪さを“だからしょうがないよね”と言い訳の道具に使うか、逆に何かができる好機と捉えるか、この認識の違い。
自戒の意味も込めて頭の隅に置いておきたいハナシ。